●「前日に自分でアプローチしてみるまで、仕事があるかどうかはわからない」のが原則
ぼくがやってるような「専門のプロダクションがマネージメントしている有料エキストラ」の仕事は具体的にどういう手順で入ってくるか……というと、ぼくが登録している事務所の場合でいえば、
「やりたい日の前日、指定された時間帯に電話をかけて自分の名前と年齢を告げ、自分のプロフィールに見合った仕事があれば紹介してもらう」
というパターンが基本です。
電子メールで情報を流したりなど、細かい手続きの流れはプロダクションごとに異なるようですが、いずれにせよ発注元(映像製作会社側)の撮影スケジュールが前日まで確定しないことが多いため、「仕事の内容やスケジュールが決まるのはぎりぎり撮影直前」という点は共通のようです。
で、製作者側が指定してくるエキストラ動員人数は当然決まっているわけですから、「(同じ年ごろ、容姿の人の間での)早い者勝ち」ということになる。従って週末の受付開始時刻直後などは、ずっと話し中でなかなか電話がつながらなかったりします。
●「例外」もいろいろ
とはいえ、これはあくまでも「原則」であって、「多数のエキストラが動員される撮影」がある日や、「同じ番組に他の役ですでに出て顔が映ってる人は避けたい」みたいな事情がからんだり、はたまた「前日の夕方以後に新しい発注が飛び込んできた」みたいな結果、「前日に自分から電話してきた人だけに仕事を割り振ったのでは頭数が揃わない」ということも多いようです。
特に、撮影スケジュールが過密化する時期(年末の今の時期はまさにピーク)はその傾向が強くなり、
・数日前の時点で「×日はたくさんお仕事あるので皆さんよろしく」などと撮影現場で言われる。
みたいなケースも実際にはかなり多いというのが実感です。(この場合も前日に電話で確認が必要である点は変わりありませんが)
●依頼の電話がかかることも
さらには、前日の夕方か深夜にむこうから直接電話がかかってきて「明日、お仕事できませんか?」みたいに聞かれることもけっこうあります。
ふだんのぼくは自宅で著述/インターネット関連の仕事をしているわけで、エキストラの仕事は「週に1~2回ぐらいがちょうどいいかな」みたいに思っています。ゆえに、
・あさってあたり、久々にやってみようかと思っているけど、明日はモノ書き仕事に専念するつもりなので電話していない。
みたいなことがよくあります。で、そういう日にむこうから電話がかかってくると、
・むげに断っては夜遅くまで人員確保のためにがんばってる事務所のおねーさんたちが気の毒。
みたいな気持ちも働きますし、明日自分から電話したときに仕事があるという確証もないわけで、
「じゃ、明日やるつもりだった原稿書きは明後日に回し、明日はエキストラのほうをやろうか」
てな感じで引き受ける場合が多いわけです。
で、そうやって一度ひきうけてしまうと、そのあと数日は自分からは電話しなくなる。するとまたむこうから電話がかかってきて、「そうだな、数時間程度なら」みたいな感じでまた引き受ける……。
と、どうもこのパターンは一度始まると循環してしまうらしく、実は今月は自分からは1度も電話をかけたことがないのに、もう6回もエキストラをやってたりします。
●当日いきなり頼まれることも
今週はさらに「繁忙期のピーク中のピーク」にさしかかっているようで、ぼく自身、今日これから行くのも含めればすでに出動回数は4回。「週2回程度」のつもりのはずが倍のペースでやっている計算になります。
しかも、そのうち2回は「今日の夕方から、あいてませんか?」という待ったなしのタイミングで電話がかかってきたものでした。
そんな土壇場の仕事でも引き受けてしまえるとは、YanaKenはよっぽどヒマなのでは……とか思われちゃいそうですが、近年ずっと「朝型」の生活パターンになっているため、午後3時、4時となるともう「朝から8時間ぐらい仕事をしたあと」ということが多く、「じゃ、今夜は晩酌のかわりにエキストラやってくるか」みたいな感じで十分こなせてしまうんですネ。
むしろ、こういうパターンでだったらほとんど毎日でもやれちゃいそうな気がします……ってまあ、そううまくはいかないことも、過去に重々経験済みではあるのですが。
話が長くなりましたがそういうわけで、
「エキストラ事務所にプロフィールを登録したら、あとはやりたいとき自分からアプローチするのが基本だが、ただ待っているだけでも仕事が舞い込んでくることはある」
と、そういうお話なのでありました。
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